go out TAXI leave a rut

インタビュー | 2024.06.28

【社員インタビューシリーズ第四弾・墨太基氏(前編)】go out taxiで働いたきっかけや仕事のやりがい

fk.spice(株)に所属する社員のインタビューシリーズ第四弾です!介護タクシー「go out taxi」に勤務する墨太基氏に入社のきっかけややりがいを伺いました。

理学療法士と看護師という異色の経歴をもった墨氏の入社のきっかけとは?

よりよい患者ケアを考えて行きついた先に

ご経歴を教えてください

高校卒業後、理学療法士の学校に通って資格を取得し、地元の岐阜にある地域に根ざした病院に5年勤務しました。

理学療法士として病院で働く中でいろいろと思うことがありまして、看護師の資格をとってみようと思ったんです。

一度退職し、全日制の3年制看護学校に通い、看護師になって名古屋の病院に5年勤務しました。

今の職場に入社してからは1年ちょっとですね。

理学療法士として5年働く中で思った、「いろいろ」とは?

病院では、医師・看護師・栄養士・セラピストなどの多職種が専門性を活かし、密な連携をとることで、よりよい患者ケアを提供できると思っています。

理学療法士として患者さんの対応をする過程で、看護師の業務の大変さを目の当たりにし、看護師の仕事に興味をもちました。

看護師の資格をとろうと思ったのは、何がきっかけだったのでしょうか?

ある日リハビリをしようと病室に向かうと、患者さんのオムツが汚れていたため、ナースコールを押してオムツ交換をお願いしようと思いました。

しかし誰も来てくれず、スタッフステーションに行ってもみんな出払っており、立ち往生したことがあったんです。

それなら、もう自分でオムツ交換をして、すっきりした状態でリハビリをした方がいいかなと思って自分でやったことがありました。

その時の経験から、「どうしてナースコールで呼んでも来ないんだろう」って疑問に思いまして。

専門職が集まる病院の中で、それぞれの職種の大変なことややりがい、いろいろあるとは思いますが、特に看護師とは関わることが多く、すぐに病室に駆けつけられない理由があるのでは?と思い、看護師の業務について興味をもちました。

もう一点は、解剖学・運動学・生理学などの基礎をもう一度腰を据えて勉強し直したいという思いもあったからです。一度学校に入り直して身につけたくて、看護師を目指しました。

看護師としても5年勤務され、どのような思いで仕事をされたのでしょうか?

理学療法士とは違った目線から必要な基礎を学べたので、看護師になってよかったと思っています。医療連携が大事だという考えも、看護師になってからも常にもって働いていました。

理学療法士の経験があるので、リハビリの予定を事前に聞いておけば、そこに合わせてケアの時間を調整したり、動作についてセラピストと考えたりできることもあり、とてもやりがいを感じていました。

お話を伺う限りではとても充実しているようですが、さらに何かしらの心境の変化があったのでしょうか?

看護師として勤務していた病院が、救急車の受け入れ台数全国1位になるくらいの大きいところで多忙でした。患者さんがとても流動的で、入院してすぐに転棟・転院してしまうので、その方の見なければいけないところがないがしろになっているような気がして、働き方に疑問をいだくようになりました。

病院の規模が大きいほど、個人の経験やスペシャリティが尊重されにくく「誰でも同じように、まるで作業のように看護できる教育」をされてしまうんですね。

それがいけないというわけではなく、経験年数に応じて着実にキャリアアップできる教育体制が整っているのはすごいことではあるのですが、極端に言うと「自分じゃなくてもいいんじゃないか」という思いが芽生えるようになりまして。

ダブルライセンスの強みを活かしたい

ご自身の強みを活かせる仕事がしたいと思うようになったのですね?

そうですね。自分じゃなきゃできない仕事を探したいと思いました。

病院では、理学療法士と看護師のダブルライセンスがあってもどちらか一方の仕事しかできないので、病院の実益にはなっていない気がしまして。

それなら「地域に出てどこまでやれるか試してみたい」「両方の資格を活かした働き方ができないものか」と考え、選んだのが今の会社というわけです。

国家資格を二つお持ちの方が、まったく別の仕事をすることになったわけですが、不安や迷いはなかったのですか?

ないとは言えませんね。理学療法士も看護師も技術職ですので、使わなければどんどん技術が落ちてすたれてしまいます。

そういう不安は常につきまとっているので、その部分を維持・担保していく動きも加味しています。

今の職場で、自分が医療の分野を引っ張っていけるようなサービスを作れたらいいなと思い、挑戦しています。

「自分にしかできないこと」の実現が大きなやりがいに

介護タクシーの仕事に従事して感じたことはなんでしょうか?

ギャップとして感じたのは、情報共有の難しさです。医療機関に勤務していた頃と比べて、利用者さんの疾患・既往歴・家族構成などの基本的な情報を共有するのが大変だと感じました。

現在は情報共有のフォーマットがあるので、新規の利用者さんの契約をとったスタッフがなるべく入力するようにして、その人自身を見て生活もとらえられるように働きかけをしています。

介護タクシーのやりがいや楽しさについて教えてください

医療搬送を経験できたことがやりがいにつながっています。

私が看護師として同乗し、吸引や人工呼吸器の管理が必要な方の全身状態を観察しながら安全・安心に送り届けるという業務ですね。私が入社後に医療機関からご依頼いただき、無事に搬送できたのです。

これは会社にとっても私自身にとっても、0が1になった瞬間でして、とても大きなやりがいを感じました。成長を感じられたのは本当にうれしかったです。

今まではおそらく、医療機関間の搬送は、搬送元で状態をしっかりと整えていただき、本当に近いところに搬送するだけだったと思います。

そういった点から考えると、ある程度状態が不安定だとしても、看護師の資格をもった者が「根拠にもとづいて安全に送り届ける」という形に変えられたので、会社の強みにもつながっていると思います。

あとは訪問介護で関わっている利用者さんの気持ちを変えられたこともやりがいに感じています。

私に体の状態のことをよく聞いてくる方で、毎回しっかりと説明して答えていくやりとりを続けていたところ、今まで消極的だった旅行への意欲が出てきたことですね。

私(墨)とだったら一緒に旅行に行ってみようかと気持ちが変わったようなのです。

自分にしかできない関わりが利用者さんの思いを変え、いい方向に向けられたので、大きなやりがいを得られたと思っています。

介護タクシー「go out taxi」の墨太基氏に、入社までの経緯や仕事のやりがいについて伺いました。
後編では、go out taxiの強みや今後挑戦していきたいことについて深掘りしていきます。お楽しみに!