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コラム | 2024.07.04

ヘルパーの食事作りとは?求められることや注意点・うまく作るコツを解説

ヘルパーの仕事の一つに食事作りがあります。

高齢者や障がい者に合わせた食事を作ることは、ヘルパーに求められる大切な役割です。

しかし、実際に作業を行う際はさまざまな注意点があり、うまくいかない場合もあります。

本記事では、ヘルパーの食事作りに求められることや注意点、うまく作るコツについて詳しく解説します。

ヘルパーの食事作りに求められること

ヘルパーの食事作りには、対象者の健康状態や嗜好に合わせたメニューの提供が求められます。

高齢者や障がい者は、年齢や体調によって食べられるものが限られている場合があります。また、好き嫌いもあるため、一人ひとりに合わせた調理が必要不可欠です。

たとえば、個別の健康状態や嗜好に合わせた調理をしなければなりません。

糖尿病の方には低糖質、嚥下障害の方には飲み込みやすい食事、アレルギーのある方には除去食など、それぞれに適した食事を用意する必要があります。

このように、ヘルパーには対象者一人ひとりに合わせた食事作りが求められているのです。家族や本人の希望を聞き、健康状態を考慮しながら、おいしく栄養のある食事を提供することが重要な役割となります。

対象者に合わせた食事を作ることで、健康面での支援はもちろん、生活の質の向上にもつながります。食事は生きる上で欠かせないものですから、ヘルパーには常に心を配って食事作りをしましょう。

ヘルパーの食事作りの注意点

ヘルパーの食事作りにおける注意点を以下で解説します。

  • 栄養バランスに配慮する
  • 飲み込みやすさに配慮する
  • 好みの味付けに配慮する
  • 禁止されている食材を把握する
  • 作り置きは2~3食程度にする

それぞれ見ていきましょう。

栄養バランスに配慮する

ヘルパーの食事作りでは、栄養バランスを考えることが大切です。高齢者や障がい者は、体力の低下によって栄養が十分に取れていない場合があります。

そのため、主菜、副菜、汁物といった一汁三菜を意識し、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を偏りなく含む食事を心がける必要があります。

飲み込みやすさに配慮する

嚥下障害のある方への食事作りでは、飲み込みやすさに特に気を付けなければなりません。固形物は小さめに切るか、ミキサー食にして調理します。

舌でつぶせる程度の硬さに調理し、飲み込みにくい食材は避けましょう。

また、食べる順番や一口サイズにも気を配り、誤嚥を防ぐ工夫が求められます。

好みの味付けに配慮する

高齢者の味覚は次第に衰えていきます。そのため、塩分や調味料を多めに入れないと味が感じられない場合があります。

しかし、塩分を過剰に取ると高血圧のリスクが高まります。

一人ひとりの好みを把握し、適量の塩分で美味しく調理することが重要です。

禁止されている食材を把握する

特にアレルギーや病状によって、禁止されている食材を避ける必要があります。例えば卵が食べられない人には卵を使わない料理を、生もの禁止の人には加熱済みの食材を使うなど、個別の事情に合わせて調理しなければなりません。

作り置きは2~3食程度にする

ヘルパーは一度に何食分かを作り置きすることが多いですが、日持ちする期間には注意が必要です。

高齢者は抵抗力が低下しているため、古くなった料理で食中毒になるリスクがあります。

作り置きは2~3食分までにとどめ、賞味期限を過ぎたものは確実に処分しましょう。

ヘルパーの食事作りで大変なこと

ヘルパーが食事作りで大変だと感じていることについて解説します。

  • 作ったものを食べてもらえない
  • 不衛生な環境で作ることがある
  • 同じ料理を催促される

それぞれ見ていきましょう。

作ったものを食べてもらえない

ヘルパーが心を込めて作った食事なのに、対象者が口にしてくれないことがあります。

無理強いするわけにもいかないため、拒否された場合は理由を見つけ、対応策を考える必要があります。

不衛生な環境で作ることがある

利用者の家によっては、調理環境が不衛生なことがあります。

キッチンが汚れていたり、古い食材が転がっていたりするかもしれません。

ヘルパーは衛生的な食事を作るため、事前に確認と掃除を行わなければなりません。

同じ料理を催促される

高齢者は好き嫌いが分かれており、なじみのある味を求める傾向にあります。

そのため「前に作ったあの料理が食べたい」と同じメニューを催促されることがあります。栄養バランスを考え、要望に応えつつ新しいメニューも提案しましょう。

ヘルパーが食事をうまく作るコツ

ヘルパーが食事をうまく作るコツは以下のとおりです。

  • 定番のメニューを作れるようにする
  • 材料によって作れるメニューを把握する
  • 同僚・先輩から教わる

それぞれ見ていきましょう。

定番のメニューを作れるようにする

基本的な和食や洋食の作り方をマスターしておくと、さまざまな状況に対応できます。

高齢者が無理なく食べられる煮物や炒め物、スープなどの定番メニューを複数覚えておきましょう。

パターンを頭に入れておけば、材料次第でアレンジもしやすくなります。

材料によって作れるメニューを把握する

冷蔵庫の残り物から手軽に作れるメニューを頭に入れておくと便利です。

たとえば卵とキャベツがあれば卵とじ、じゃがいもとにんじんがあれば煮物など、すぐに調理できる組み合わせを覚えておくとよいでしょう。

同僚・先輩から教わる

経験の浅いヘルパーは、先輩やベテランの同僚から食事作りのコツを教わることをおすすめします。

対象者への対応の仕方から人気メニューまで、プロから学べることは多くあります。

積極的に質問し、ノウハウを吸収しましょう。

まとめ

ヘルパーの食事作りは、高齢者や障がい者の健康維持や生活の質の向上につながる大切な役割です。

対象者一人ひとりの好みや健康状態に合わせた調理が求められますが、同時に栄養バランスや衛生面への配慮も欠かせません。

また、作ったものを食べてもらえないストレスや、不衛生な環境、同じメニューの要望など、大変なこともあります。

しかし、基本の調理法を覚え、同僚から学ぶなどの工夫をすれば、食事作りもスムーズに行えるようになるでしょう。